基本的にiPadではユルいイラストを描いています。
iPadでデジタルイラストを描くにあたって、お絵描きアプリを有料無料問わず色々試しました。その中で一番「自分の描きたい絵に合っている」「使いやすい」と思ったのがAdobe Frescoという無料で使えるアプリでした。Adobe Frescoが世に出る前はTayasui Sketchesというアプリで描いていて、今でも時々使うので、併せて紹介したいと思います。
はじめに
使ってみたものの私には使いこなせなかったアプリもたくさんあります。
たとえばプロの漫画家さんやイラストレーターさんたちがよく使っている「CLIP STUDIO PAINT」は機能がたくさんあって素晴らしいのですが、1年サブスクリプションを払って結局あまり使いこなせませんでした。どうも手ぶれ補正を色々調整しても、頭で思うのと微妙に差のある線になってしまって、それがストレスになっていました。それから「Procreate」もAdobe製品を使い慣れた身からすると、独特のツールバーに引っかかってつい手が止まったりミスタッチしたり。
もちろん何を使いやすいと感じるかは人それぞれです。
あくまでも私個人の感想なので、体験談としてお読みいただけたらうれしいです。
ストレスなく線をひける「Tayasui Sketches」
線を引くときの快適さはこれが一番でした
スクリーントーンみたいに模様を貼れるのも楽しいよ
このアプリの無料版を使ってみて、気に入ったら課金するとPro版と同じ機能になります。
Pro版にすると、使えるブラシの種類やレイヤーの数や塗りつぶしパターンの種類などが増えます。
とにかく線がきれいに引けます。
スッとペンを動かした時、ペン先にピッタリ追従して、ストレスを感じることなく手の動きの通りに引けるというのはとても重要だと思います。しかもガタガタっとならずに、たぶん若干補正もされているような、その加減が絶妙です。
以前は、普段思いついたことを落書きするのに「オイルパステル」(細い方)ブラシがちょうど良く、そればかり使っていました。が、アップデート後から違う塗り心地になってしまったので、だんだん使わなくなりました。前はもっとドライでガサガサっとした描き味だったのが、オイル感が増してペタッとした筆跡に変わり、描きたい絵のイメージとズレが生じてしまいました。あとはブラシサイズの調整が、一定の数値以下に細くできないのが惜しい点です。
プリセットのカラーパレットは、ナチュラルで優しい色合いですごく好きです。
自分で色の追加もできます。
手描き風のパターン塗りつぶしも可愛いです。
ちょっとしたアクセントやニュアンスを手軽につけられます。
Tayasui Sketchesで描くとこんな感じ
今一番おすすめの「Adobe Fresco」
とにかく描きやすい!
IllustratorやPhotoshopでお馴染みAdobeのiPad用お絵描きアプリです。
基本的に無料で使えます。自作ブラシを追加したり、使えるブラシの種類を増やしたりするにはサブスクリプションで毎月課金する必要がありますが、特に不便を感じていないので、私は今のところ無課金です。ただ、クロスハッチやハーフトーンのブラシはとても魅力的なので、そのうち課金すると思います。
このサイトのアイキャッチ画像もAdobe Frescoで描いています。
デスクトップのIllustratorにFrescoの画像ファイルをレイヤー保持したまま送れるのも、嬉しいポイントです。例えばFrescoで描いたイラストをIllustratorに送り、Illustratorでライブトレースしてベクター化するなど簡単にできます。
Adobe Frescoで描くとこんなかんじ
どの絵も、お絵描きの全工程を早送り動画にした「タイムラプス」ビデオが記録されるよ
同じアプリを使っているとは思えないほどすごい作品を描かれている方もいます。
結局マストなお絵描きアプリは?
使いやすいのが1番!
デジタルで絵を描くためのアプリは世の中にたくさんあります。
できることなら無駄な労力を費やしたくないから、最初に選んだアプリを使い続けたい。
でも失敗せず一発で自分にピッタリのアプリを見つけるのもなかなか難しい。
とりあえず複数アプリを併用したり、気にせず色々いじってみるのも一つの手だと思います。
そして、現状では欲しい機能が備わっていなかったために一度選択肢から外したアプリでも、アップデートでその機能を搭載する可能性もあるので、気になるけど手を出せないでいるアプリはこまめにチェックしてみると良いかなと思います。