天の海に雲の波立ち
夏の歌だとは言い切れませんが…雄大な和歌をひとつ。

天の海に雲の波立ち 月の船星の林に漕ぎ隠る見ゆ(柿本人麻呂?・万葉集1072)月の和歌
あめのうみに くものなみたち つきのふね ほしのはやしに こぎかくるみゆ

キラキラついでに、王翰の『涼州詞』という漢詩をご紹介します。

 葡萄美酒夜光杯  葡萄の美酒 夜光の杯
 欲飲琵琶馬上催  飲まんと欲すれば 琵琶馬上に催す(うながす)
 酔臥沙場君莫笑  酔うて沙場に臥するを君笑うこと莫れ(なかれ)
 古来征戦幾人回  古来 征戦 幾人か回る(かえる)

玉杯に注がれた葡萄の美酒を
飲もうとすると馬上で琵琶が鳴る
酔って戦場に臥す私をどうか笑わないで欲しい
昔から戦に赴いた者がどれほど無事に帰還できたか (『漢詩の名句・名吟』より)

高校の教科書にも採用されていたのでご存知の方も多いかと思います。私は父の詩吟でも馴染み深かったので、漢詩の中では一番好きです。これを本場の中国語で音読してみたいがために、第二外国語は中国語を選択しました。…現代北京語の発音とは違うということを知ったのは、それからしばらくしてでした。

('00.07.10/'06.04.12に絵を差替)

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