大空の月の光しきよければ
冬の月光はあまりに玲瓏として。

大空の月の光しきよければ影みし水ぞまづこほりける(古今集316)月の和歌
おほぞらの つきのひかりし きよければ かげみしみづぞ まづこほりける

幼い頃、歩いても歩いても月がついてきたり、進んでも進んでも川面に月が映ったりしているのを不思議に思っていました。それから、池に映った月がさざなみで壊れるのが嫌で、平らになるのをじっと待っていたこともあります。

この詠者は、薄氷の張った池のほとりに佇んで、凍る前に月の映じていた水面を思い出し、今また空を見て研ぎ澄まされた月光の冷たさを実感しているのでしょうか。

月の光を見たのは詠み手ではなく水だ、という解釈もあるそうです。

('03.12.15)

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